中古マンションの売買価格(㎡単価)の推移
福岡市中央区の中古マンションの売買価格がどのように推移してきているのかを見ていきます。対象は、2005年第3四半期から2022年第2四半期に行われた取引です。
2人以上世帯のファミリー向けと単身世帯向けとをざっくりと分けるため、40㎡以上と40㎡未満に分けて集計しました。グラフは40㎡以上、40㎡未満それぞれの【㎡単価】の推移を表しています。【㎡単価】は、取引総額を面積(㎡)で割り算して求めます。
(データ出所:国土交通省「土地総合情報システム」2022年12月13日抽出)
40㎡以上の中古マンションは、新型コロナの影響があった2020年に価格が下落していますが、2020年を除いては、2011年以降単価が上昇し続けています。2010年と比べると、2022年の㎡単価はおよそ2倍になっています。
40㎡未満の中古マンションは、主に単身世帯向けとなりますが、こちらは2015年まで価格が停滞していましたが2016年に上昇に転じ、以降2021年を除いては価格の上昇が続いています。40㎡以上は2020年に大きく値下がりしていますが、40㎡未満は2020年に大きく値上がりし、2021年には対前年で下降するもののコロナ前よりは高い価格を付けています。
40㎡以上の中古マンション売買価格・面積・築年数(平均)
40㎡以上の中古マンション売買価格、面積、築年数の平均データの推移は下表のとおりです。上のグラフはこの表の取引価格(㎡単価)を使用しています。
取引価格は、上述の通り上昇が続いています。その他の特徴として、築年数は年の経過と共に増えていて、築年数の平均は1990年前後です。
2005年~2022年の建築年別の件数をヒストグラムにすると、1982年~85年、1994~2006年に建築されたマンションに偏りぎみです。平均に近い90年前後に建設されたマンションはかなり少なくなっています。
時期に偏りがあるのは、建築当時の金利や価格などの原因があるのかもしれませんが、原因解明は別の機会に改めて行いたいと思います。
40㎡未満の中古マンション売買価格・面積・築年数(平均)
続いて、単身向けの40㎡未満の中古マンションです。2010年に上昇に転じ、5年程横ばいが続き、2017年から勢いよく上昇しています。
2010年と2022年の価格を比べると、2倍以上になっています。
他の特徴としては、面積がわずかに増えており、築年が20年で停滞しています。面積別の取引物件数を直近3年と10年前を比べてみましたが、明確な違いは15ー17㎡の物件が半減していることくらいで、面積の大きな物件の人気が高まっていると言えるほどではありませんでした。