今回は、投資のデイトレードとか、バリュー投資とか、ファンダメンタル分析といった投資の手法や分析手法の違いを簡単に説明し、それぞれの手法の初心者におすすめの本を紹介します。
本については、執筆時点のおすすめのものです。より良いものがあれば更新していきます。
本は、その通り実行しても必ず結果が出る(成功する)というものではありません。本を読むときは目的を決め、ほしい情報が得られたらどんどん実践していくことが大切だと思います。失敗したら原因を探り、やり方を改善したり新しいやり方を試したりしながら、自分の勝ちパターンみたいなものを見つけていってください。
※本のリンクは、Amazonアソシエイトのリンクなので、嫌な方はタイトルで検索して見つけてください。収益はこのサイトの運営に充てています。
※投資は自己責任でお願いします!
投資期間の長さによる投資方法
超々短期 スキャルピング
数秒単位の売買で利益を狙う。FXでの手法。
超短期 デイトレード(テクニカル分析)
1日の値動きで利益を狙う
短期 スウィングトレード(テクニカル分析)
数時間~数日で利益を狙う
中長期 ポジショントレード(ファンダメンタル分析)
数カ月~数年で利益を狙う
分析方法:テクニカルとファンダメンタルズ
分析方法は、テクニカル、ファンダメンタルズの2つに大別できます。
テクニカル(分析)
過去の値動きをパターン化して、将来の値動きを予測する分析方法。移動平均線やチャートを用いる。細かくは多数の分析手法あり、見る人により受け止め方が違う、絶対的なものではないと言えます。テクニックは使うためのものではなく、それを信じている人たちの行動を読むために知っておくべきものととらえた方がいいと思います。
①マンガでわかる最強の株入門(新星出版社 2017年 安恒理)
短期売買は、投資家同士の戦いであるため精神力が重要です。その心のあり方を学ぶことができます。技術的なことは書いていません。多くの投資家がこの本を推しています。
こちらも心構えが多くを占めます。それだけ精神や心理が重要だということです。全部読むというより1冊読んであとは実践するのが良いと思います。
個人投資家cisさんの著書です。これも心構えを学ぶ本になります。1人で投資を追究してきた方の投資に対する考え方に触れることは、多くの気付きがあります。
⑤<番外編>Youtube 松井証券の「資産運用!学べるラブリー」
楽しく学びたいなら松井証券のYoutube動画がおすすめです。松井証券の方と個人投資家のテスタさんとマジカルラブリー、進行役のアナウンサーの絶妙なズレのような雰囲気も含めて面白く学べるのではないかと思います。短期、中長期まで基本的なことが学べます。
ファンダメンタルズ(分析)
ファンダメンタルズは、経済の基礎的条件のことで、基礎的条件には、経済成長率や物価上昇、失業率などの経済指標などがあります。1つの企業で見るのであれば、財務状況や業績がそれに当てはまります。
ファンダメンタルズを分析して、割安感や成長性を導き投資するのがファンダメンタルズ分析です。
<おすすめの本>
①株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版(ダイヤモンド社、2019年、足立 武志)
②ビジネスエリートになるための 投資家の思考法 The Investor’s Thinking(ダイヤモンド社、2022年 奥野一成著)
③会社四季報(東洋経済新報社、年4回発刊)
【参考】みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級 商業簿記 第10版
簿記3級の知識はあったほうが良いと思います。独学するなら全体像や実務イメージできる解説があるこのテキストがお勧めです。
【分析ツール】ファンダメンタルズをするなら、このツールがとても便利でおすすめです。無料でもかなり使えますし、有料プランも機能に対して安いです。
投資対象による分類
バリュー投資
企業の本質的な価値に対して、割安株に投資して値上がり益を狙う。
<おすすめの本>
①バフェットからの手紙 第5版(パンローリング株式会社、2020年 ローレンス・カニンガム)
投資の神様と言われるバフェットが株主宛てに送っている手紙をまとめたもので、バフェットの投資に対する考え方、企業の見方がわかります
②オニールの成長株発掘法【第4版】(パンローリング、2011年)
会社がまだ小さなころから、成長の早いであろう株を探し出し、短期間で利益を上げていく方法が示されています。
③株で資産3.6億円を築いたサラリーマン投資家が教える 決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方(KADOKAWA、2021年、はっしゃん)2022年11月現在kindleunlimitedの会員なら無料で読めます。
株価が10倍になるような企業は、必ず急成長しています。決算短信使って成長する兆しのある企業の見つけ方を解説してくれています。当然絶対的な方法ではないのですが決算短信のどこみたらいいのか、どう読めばいいのかわからない人は読んでください。
④会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方(東洋経済新報社、2018年、渡部 清二)
四季報で成長しそうな会社の見つけ方を解説しています。
【参考】新版 財務3表図解分析法 (朝日新書、2021年、國貞 克則)
決算書を学ぶならこの本で学んでください。簿記3級を取得するのもおすすめです。
簿記3級は、みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商3級 商業簿記 第10版(TAC出版、2022、滝澤ななみ)がわかりやすくまとまっていると思います。
グロース投資(成長)
現在の株価は割高でも成長して価値が上がり、値上がり益を狙う手法。
<おすすめの本>
①ビジネスエリートになるための 投資家の思考法 The Investor’s Thinking(ダイヤモンド社、2022年 奥野一成著)
農中バリューインベストメンツのCIO奥野一成さんが書いた本です。投資家向けに書いたものではありませんが、長期投資する上での企業の見方が具体的に書いていますので、これを読んであとは実践です。
投資方針・運用方法による分類
投資信託などファンドの運用方法の違いで、
アクティブ運用とインデックス運用とに分けられます。
ファクター投資がその中間として注目されているようです。
アクティブ運用
投資信託(ファンド)がベンチマークを上回る運用成果を目指す積極的な運用方法。
プロの調査・分析、判断により銘柄入れ替えをおこなうので、コストは高くなる。
①ビジネスエリートになるための 投資家の思考法 The Investor’s Thinking
農中バリューインベストメンツのおおぶねはアクティブファンドです。そのファンドマネージャーの本ですのでここでもおすすめです。
結果を出し続けているレオス・キャピタルワークスの
ホームページでも学んでください(ひふみ投信とひふみワールド)。
<番外編>レオス・キャピタルワークスのホームページ
インデックス投資(パッシブ運用)
投資信託(ファンド)が日経平均やTOPIXなどのベンチマークを定め、
ベンチマークの動きに合わせた運用成果を目指す運用方法。
機械的に運用されるので手数料はアクティブ運用と比べると安い。
<おすすめの本>
①ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版、2019年、バートン・マルキール 、 井手正介)
②敗者のゲーム〈原著第8版〉 (日本経済新聞出版、2022、チャールズ・エリス, 鹿毛雄二他)
①か②どちらかを読めば良いと思います。
③お金は寝かせて増やしなさい(フォレスト出版 2017年 水瀬ケンイチ)
ウォール街のランダムウォーカーを実践した人が書いているので、わかりやすく読みやすい1冊です。
ファクター投資
ファクターとは、資産や個別銘柄のリスクやリターンに影響を与える共通の要因(特性)のことです。
市場の平均や値動き(日経平均225やTOPIX)とは別の指標として、
ファクターを用いて構成銘柄を選定して分散投資を行う投資方法です。
ファクターには、ボラティリティ、グロース、バリュー、サイズ、利益率、配当利回りなどがあります。アクティブ運用とパッシブ運用の中間と言われます。
<おすすめの本>
ファクター投資入門(パンローリング株式会社、2018年、アンドリュー・L・バーキン)
おわりに
確実に儲かる方法はありません。相場は諸行無常なので、本で学んだことをやってみて体で覚えていく・学ぶことがとても大事で、成功への近道なのではないかと思います。